高度な日本語能力が求められる

【 コロナ禍 】と【 コロナ下 】

8月24日の朝日新聞夕刊一面トップは「コロナ下のパラリンピック今夜開幕」との見出しがまず目に入る。

 

その後の「・・・コロナ禍で様々な制限があるなか、聖火ランナーは身近な人への感謝を胸に・・・」というリード部分には「コロナ禍」の文字がある。
両方とも耳で聞けば「ころなか」と同じだが目で見れば「コロナ下」と「コロナ禍」で字が違う。

 

字が違えば意味も違う。

 

「コロナ禍」の「禍」は国語辞典には「思いがけない災難」と説明されている。
戦禍といえば「戦争による被害」、水禍といえば「洪水により被害、水難」、舌禍といえば「舌禍事件」のように「自分の言論が、法律・道徳などに反していたり、他人を怒らせたりしたために受ける災い、他人の中傷や悪口などによって受ける災い。

例:「舌禍事件」、というのもある。

すなわち「コロナ禍」とは「コロナウイルスがもたらした思いもよらぬ災難」を意味する。
一方「コロナ下」は「占領下」のように「空間的、時間的範囲を限定する語」と説明されている。

 

「コロナ感染拡大という事態の下(もと)で、中で」というニュアンスらしい。

同音異義語を聞き分けるのはなかなか高度な日本語能力が求められそうだ。