「ウイスキーと昭和のサラリーマン」という新聞記事を懐かしく読んだ。
新入社員は「トリス」
その後入社5年目辺りまでは「ホワイト」
係長など役職についたら「角」
課長など中間管理職になったら「オールド」
部長になったら「スペシャルリザーブ」
役員まで上り詰めたら「ロイヤル」
「あった、あった!」
会社の役職とウイスキーの銘柄のランクを重ね合わせる「しきたり」は、ウン十年前のサラリーマン社会には当たり前のようにあった。
「オレのボトル出して!」
新宿の汚いバーに連れて行ってくれた3つ年上の先輩が、得意げに店のママさんに声をかけて出てきたのが「だるま」とよばれたサントリーオールド。
この先輩、平社員にしては、相当、見栄を張っていたわけだ。
先輩みずから、水割りを作ってくれた時の「どや顔」と濃いめウイスキーの味が忘れられない。
自家用車も、そうと決まりがあるわけではなかったが、なんとなく車種と「身分」がシンクロしていた気がする。
平社員はパブリカか、カローラ、中堅社員はマークⅡ、上級管理職はクラウンという感じ。
「いつかはオールド、いつかはクラウン、いつかは高島屋でオーダーした背広上下」呑んだり乗ったり着たりするものが、年功序列っぽかったのが「時代だなあ」と懐かしい。
ただそれだけのことですが・・・・

元文化放送アナウンサー。49歳で東京成徳大学大学院心理学研究科に進学し心理学修士号を取得。精神科クリニックに勤務し、シニア産業カウンセラーとしても活動。英語・北京語も堪能。アナウンサーとカウンセラー両方の経験を元に梶原メソッドを考案。オンライン話し方教室「ツタバナ」を始め、自ら塾長を務める。