「みんなコーヒーで良いよね?」

まだ20代の「うら若き頃」打ち合わせの時にこう言われ「弱ったなあ」と思ったものです。

 

当時の私の胃は、喫茶店で出されるコーヒーと酷く相性が悪く、口からコーヒーを流し込むと、にわかに胃がシクシクし始めたからです。
特に空腹には最悪です。
痛みばかりか、吐き気さえ襲ってくるというのですから。

 

とは言え、若輩者が「いや、私はロイヤルミルクティーを」「レモンスカッシュを」と一人だけ面倒くさいものを注文するのもはばかられ「珈琲で良いよね」には「はい!」以外の選択肢はありませんでした。
コーヒーカップには口を付ける格好だけして、中身を呑むことはなく、ひたすら水を飲んでいました。

 

珈琲が飲めるようになったのは40台を超える頃からでした。
面の皮が厚くなるにつれ、胃壁も分厚く頑丈になったのでしょう。

 

今では自室にインスタント珈琲の大瓶と湯沸かし器と持ち込み、ため息をつくのと同じぐらいの頻度で珈琲を飲むほどです。
インスタントが胃に優しいのか?

 

胃が丈夫になったのか、どちらか知りませんが、原稿に行き詰まったときの珈琲は、たばこを吸わない私にとって、実にありがたい間合いを作ってくれます。

年齢で、体の部品の耐性や嗜好も変わるものなんですね。