梶原しげるです。
話し始めたその冒頭に、どんな言葉に「何を持ってくるか」は思った以上に「好感度」を左右します。
「だけど・・」
「だって・・」
「どうせ・・・」
せっかく「楽しい話」で盛り上がろうとしている相手を前に、いきなり否定的なニュアンスを帯びた言葉が飛び出せば、話の聞き手のテンションも下がって不思議はありません。
このような「だ」や「で」や「ど」で始まる「ネガティブな響き」を醸し出す言葉を「D言葉と呼ぶ」とは何度か耳にしたことがあるかも知れませんね。
話している当人は、何も「否定したい」「いちゃもんをつけたい」という意図はなく、いわば一つの「言葉癖にすぎない」ことかも知れないのですが、言われた側からすれば「折角の会話のきっかけを潰された」と不快に思っても仕方がありません。
その後の会話も「軽く明るく弾んだものに」とは行かないことでしょう。
それゆえ、世間では「D言葉を口にするのは避けましょう」というわけです。
そこでよく言われるのは「D言葉をS言葉に変換しましょう」とのアドバイスです。
「S言葉」とは
「そうですね(そうだね)」
「すごい!」
「その通り」
「知ってるよ」
「失礼しました!」
「すいません」
など「Sで始まる言葉を使いましょう!」を推奨しているのですね。
「S言葉」は「D言葉」とは対照的に「相手の言うことを肯定的に、謙虚に受け止めよう」と言う「謙虚で前向きな会話」を生み出すとされています。
ほんのちょっとした「言葉癖」ですが、DとSでは話し手の印象、好感度がガラリと変わるんですね。
好感度を上げたいとお悩みの方には「D言葉よりS言葉」と言っておきましょう!

元文化放送アナウンサー。49歳で東京成徳大学大学院心理学研究科に進学し心理学修士号を取得。精神科クリニックに勤務し、シニア産業カウンセラーとしても活動。英語・北京語も堪能。アナウンサーとカウンセラー両方の経験を元に梶原メソッドを考案。オンライン話し方教室「ツタバナ」を始め、自ら塾長を務める。