梶原しげるです。
元ANAのCA(キャビンアテンダント・昔風ならスッチー)の方が「〜魔法の話し方」という本に書いていました。
彼女は、ホメることの効用を説く一方で、せっかくのホメを台無しにする、要注意キーワードを挙げて、警告を発していました。
それは「けど」「でも」「ただ」
「その意見は素晴らしいわね! けど・・・ちょっときついかもね」
「その意見は素晴らしいわね! でも・・・全体的にはまだちょっとねえ」
「その意見は素晴らしいわね! ただ・・・少し手を加えたほうがいいかもね」
「素晴らしい」とホメて持ち上げた直後に「けど・でも・ただ」と「ホメを否定する言葉を入れると、なまじ冒頭でホメられたのが仇となり、後半の「けど」「でも」「ただ」を含む後半の「けなし言葉」が余計に目立って耳に残り、最終的な印象は「けなされた」がより強く印象にのこるのだと言っています。
なまじ前半部分でホメて持ち上げて、後半をけなして下げてバランスを取る、なんて事をやめた方がいい、という事でしょうか?
そうですねえ・・
ホメたらホメで閉めた方が良いと、私も思います。
「その意見は素晴らしいわね!私も大賛成!」
ホメるならホメる、に徹した方がすんなり受け入れてもらえますものね。
「ホメてばかりではためにならない、バランスよくケナシも入れておこう」などと変なところでバランスを取ろうとせず、ホメるときは徹底的にホメるのがいい、というのが私の感想です。
「褒めて育てる」という名言はあっても、
「貶して育てる」という名言はありませんから・・

元文化放送アナウンサー。49歳で東京成徳大学大学院心理学研究科に進学し心理学修士号を取得。精神科クリニックに勤務し、シニア産業カウンセラーとしても活動。英語・北京語も堪能。アナウンサーとカウンセラー両方の経験を元に梶原メソッドを考案。オンライン話し方教室「ツタバナ」を始め、自ら塾長を務める。