「ツタバナ」校長・梶原しげるより
ちょっと長めのごあいさつ

早稲田大学法学部在学中、勉強をほったらかしにして、軽音楽バンドのボーカリストとしてライブハウス(夜の街?)などで歌っていた。
卒業まで一年を切った頃、就職の当てなどまるで無かったが、ある方が「君のステージでのちょっとした話はなかなかおもしろい。アナウンサーにでもなったらどうだ?」
すっかりその気になって、当時アナウンサー養成所として有名だった「アナウンスアカデミー」に真面目に通い、「変わったキャラ」が幸いして、文化放送とフジテレビから内定を受け、深夜放送がやりたいからと、文化放送に入社した。
とても自由な社風で、ラジオをやりながら「11PM」や「なるほど!ザ・ワールド」にも「セミレギュラー」として出演させてもらった。
本業のラジオでは、「梶原しげるの本気でDONDON」が評判を呼び、テレビ出演が増えるにつれ、局にこれ以上迷惑をかけられないとフリーに。
TBSテレビの早朝の情報番組や、日本テレビの昼のワイドショウの司会、フジテレビのとんねるずさんの番組やテレビ朝日「朝まで生テレビ」で田原総一郎さんのピンチヒッターなど、上々のスタートだったが、こんな幸運が長く続くはずも無く・・・

50才目前で「人生の軌道修正」を迫られた頃、日本カウンセリング学会会長だった國分康孝先生の著作に出会い、憧れ、先生が教える大学院受検を決意。
大学院受験予備校の素晴らしい先生方の教えのおかげで入学が叶った。
「伝わる話」を当学園では「ツタバナ」と呼んでいます。
マンツーマンでの修士論文指導を國分先生にお願いできたことは今の自分を形成する上で大きなインパクトとなった。
「君の生業である、話し方を、カウンセリング心理学的に考察することをテーマにしてみるのも悪くないかも知れんなあ」。
軽いジョークだった可能性もあるが、先生の呟きが、その後、新潮新書「口のきき方」のベストセラーにつながり、「話し方」を様々な角度から論じるきっかけとなった。
2020年8月に出た「イラッとさせない話し方」(日経ビジネス人文庫)で、すでに著作は50冊を軽く越え、ネットや雑誌の連載を抱え、自分がしゃべり手なのか、書き手なのか混乱することさえある。
現在、ラジオは両親の故郷山梨県を代表するラジオ番組、YBS「キックス」を担当させていただいている。
これまでの人生を振り返れば、アナウンサー予備校に通い、ラジオ局のアナウンサーの先輩達にしごかれ、大学院予備校で尻を叩かれ、國分先生の薫陶を受けてと、小中高大とは別の学びのチャンスを得たからこそ、それなりの人生が送れているのではと感謝するばかりだ。
私は今でも、Skype英語は約10年、Zoomギターレッスンは約3年と「学びフェチ」なところがある。

そして「ツタバナ」へ

そんな私が新しく始めたのが、この「ツタバナ」です。
ラジオ局に入社以来、気が付けばテレビを含め、今に至るまで、40年以上マイクの前でしゃべり続けています。
ラジオで何が楽しいと言って、ゲストをスタジオに招いて好き勝手に盛り上がる生放送のトーク番組に勝るモノはありません。
テレビとなると、カメラ割もあって、ゲストの方も衣装だ、メイクだと大げさになりがちですが、ラジオでは、ゲストも、普段着のすっぴんで、ぶらり、ついでに立ち寄ったというざっくばらんな感じです。
形ばかりの台本めいた紙もありますが、それに囚われず、好きな話を思いっきりして、大笑い、というスタイルです。
とはいえ、アナウンサーを始めて3年目あたりまでの私は何とも生真面目で、面白みの全く無いキャラクターでした。
暇さえあれば発音・滑舌練習を怠らない、律儀でマヌケな新入社員でしたね・・・
ゲストを迎える前の日に、ゲスト情報を調べ上げ、想定問答集をびっしり書き連ねた「台本」を作ったりしていたのです、寝ないで・・・
信じられないことですが、本番ではゲストの顔も見ないで、自作原稿をガン見して、ゲストに話をさせぬまま終了、みたいなことさえやらかしてしまいました。

なぜか?
失敗するのが怖かったんですね。
特に話すことが思い浮かばず無言になったらどうしようと、心配だったんですね。
ゲストが話をしている間も、次に聞くことばかり気にして、目の前のゲストの話を聞いていなかったんですね、あぁ・・
今から思えば、ゲストコーナーが終わって、スタジオを後にするタレントさんや文化人のほとんどが困惑の表情や徒労感を浮かべていた気がします。
番組を外された私を拾ってくれたのは、みのもんた先輩とそのスタッフでした。
「梶原君、スタジオにいて、面白かったら笑ってくれればいいんだから」心の中の優先順位が「キチンと正しく」から「笑いと面白さ」に切り替わったところから、ようやく「ツタバナ(伝わる話)」の意味が理解できるようになったのかもしれません。

世の中を見渡せば、「キチンと正しく」を教える教室は数多く存在ます。
そこでは皆さん、呼吸法、発声、発音、滑舌、抑揚、間など、アナウンサーのような「しゃべりのプロ」が使う「発話のテクニック」を必死に学んでいます。
もちろん、「発話のテクニック」は大切です。
「キチンと正しく」は「ツタバナ(伝わる話)」のベースになります。でも、本当は、「発話のテクニック」以前に「発話する人の心のありよう」が重要だと思うのです。
「話す」ことって、本当に楽しい!面白い!と、ぜひ、皆さんに実感して欲しい。
それが「ツタバナ」を始めた理由です。
テクニックも大事だけど、みんな、もっと自由にノビノビ、楽しくしゃべろうぜ!ということなんです。

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